「半導体の仕事に興味はあるけれど、専門知識がないと難しそう」
「今の仕事の経験を生かせるのだろうか」
半導体業界への転職を考えたとき、このように感じる方もいるのではないでしょうか。
半導体は、スマートフォンや自動車、工場の機械、AIを動かすコンピューターなどを支える部品です。その製造には、チップをつくる企業に加え、製造装置や材料を供給する企業も関わっています。厚生労働省の職業情報でも、半導体の仕事は設計・製造だけでなく、装置や材料の開発まで広がっています。[1]
そのため、転職先を探すときは「半導体の知識がどれだけあるか」とあわせて、「これまで何を設計し、どのような問題を解決してきたか」を整理することが大切です。
この記事では、半導体企業への転職を検討する理由から、企業・職種の違い、経験の生かし方、年収や働き方の確認方法までを紹介します。半導体業界が初めての方も、自分に合う仕事を探すための参考にしてください。
転職を勧める理由
身近な製品を支える
半導体業界の魅力の一つは、幅広い製品を支える仕事に関われることです。
半導体には、計算をするもの、データを記憶するもの、光などを検出するもの、電力を制御するものがあります。担当する製品によって、AI、自動車、家電、通信機器など、仕事の先につながる用途も変わります。[1]
たとえば、製造装置の温度制御を改善する仕事であれば、半導体を安定してつくることにつながります。材料のばらつきを減らす仕事であれば、品質の安定や不良の低減を支えます。
こうした「自分の改善が、製品をつくる技術につながる」という関係に面白さを感じる方には、検討する価値のある分野です。
専門性を深められる
半導体づくりでは、機械、電気、化学、材料、情報などの技術が組み合わされています。仕事の中で、一つの専門を深めながら、隣接する分野にも触れる機会があります。
たとえば、液体を使う装置を開発する場合、液体の流れだけでなく、温度、部品の材質、センサー、制御ソフトなども関係します。自分の担当範囲を理解し、別の専門を持つ人と相談する力が役立ちます。
身につけたい専門を考えるときは、「先端技術に関われるか」に加えて、「入社後にどの業務を任され、どの技術を学べるか」まで確認すると、将来像を描きやすくなります。
成長と条件を分ける
半導体への注目が高まっていても、自分に合う求人かどうかは個別に判断する必要があります。
企業が扱う製品、顧客、設備投資の状況によって、事業の動きは異なります。同じ企業でも、研究開発、量産、保守サービスでは仕事の進め方や忙しくなる場面が変わります。
「成長分野だから転職すれば安心」と考えるより、興味のある仕事、経験を生かせる範囲、希望する生活条件の三つを照らし合わせることをおすすめします。業界への関心を入口にして、具体的な職場まで見ていきましょう。
企業の種類を知る
チップ・装置・材料
まずは、半導体に関わる企業を大きく三つに分けて考えると、求人を探しやすくなります。
| 企業の種類 | 主な役割 | 調べるときの着眼点 |
|---|---|---|
| 半導体メーカー | 半導体チップの設計・開発・製造などを担う | どの半導体をつくり、どの工程を自社で担うか |
| 製造装置メーカー | 成膜、塗布・現像、洗浄、研磨、検査などに使う装置を供給する | 担当する装置と、その中で使われる機械・電気・制御の技術 |
| 材料メーカー | ウェーハ、薬液、研磨材、絶縁材料などを供給する | 材料の開発、生産、分析、品質管理のどこを担当するか |

これは企業を探すための大まかな整理です。一社が複数の事業を持つこともあり、会社名だけでは配属先の仕事を判断できません。[1]
具体例として、キオクシアは半導体のプロセス技術や生産技術を、東京エレクトロン九州は製造装置のプロセス・機械・ソフトなどの職種を紹介しています。材料分野では、フジミインコーポレーテッドが半導体用研磨材の開発を紹介しています。[2〜7]
設計と製造の分業
半導体メーカーにも、事業の進め方の違いがあります。
設計を中心に行い、製造を外部に委託する企業は「ファブレス」と呼ばれます。設計データを受けて製造を担う企業は「ファウンドリ」です。また、チップの組み立てや検査などを専門にする企業もあります。[1]
回路を考えたい方と、生産設備を改善したい方では、探す企業や求人が変わります。「半導体メーカーに入りたい」という希望を、「設計をしたい」「製造工程を改善したい」などに分けて考えてみましょう。
企業を探す入口として、日本の半導体関連企業や世界の半導体企業の記事も参考になります。
仕事内容の違い
職種の全体像
半導体企業の仕事には、次のようなものがあります。下表は職種を理解するために整理した代表例です。実際の担当範囲は企業や部署によって異なります。[1〜9]
| 職種 | 主な仕事内容の例 | 注目したい経験 |
|---|---|---|
| 回路設計 | 回路の設計、動作の検証、性能の評価 | 電子回路、設計・検証ツール、評価 |
| プロセス開発 | 加工条件の検討、実験、測定、量産に向けた改善 | 実験計画、化学・物理、データ解析 |
| 機械・電気設計 | 装置の構造、機構、配線、制御回路などの設計 | 機械設計、熱・流体、電気制御 |
| ソフト開発 | 装置の動作制御、操作画面、データ処理などの開発 | 制御ソフト、プログラミング、テスト |
| 保全・サービス | 設備の点検、不具合の調査、復旧、立ち上げ | 設備保全、故障解析、現場対応 |
| 生産技術 | 量産体制の構築、工程改善、自動化、生産性の向上 | 工程設計、改善活動、設備導入 |
| 製造・運転 | 装置操作、工程の監視、点検、異常の報告・対応 | 手順の順守、製造、安全・品質管理 |
| 品質・分析 | 不良や材料の分析、品質の確認、再発防止 | 分析、測定、品質管理、原因調査 |
| 営業・調達など | 顧客への提案、資材の調達、納期や供給の調整 | 法人営業、購買、生産管理、調整 |

条件を探す仕事
プロセスとは、製造工程や加工の方法を指す言葉です。プロセス開発では、狙った加工結果を安定して得られる条件を考えます。
たとえば、ウェーハに液体を広げて膜をつくる工程を考えてみましょう。ウェーハは、半導体をつくる土台となる薄い板です。
ここでは「膜ができた」という結果だけでなく、厚さがそろっているか、欠陥がないか、繰り返しても同じ結果になるか、処理に時間がかかりすぎないかなどを確かめます。温度や処理時間を変える実験も、比較できる条件で進める必要があります。
このような仕事に関心がある方は、実験をすることに加えて、「何を確かめるための実験か」を考える経験を整理するとよいでしょう。
同じ職種でも違う
「プロセスエンジニア」という名称でも、半導体メーカーと装置メーカーでは着目する対象が変わります。
半導体メーカーでは、自社のチップを狙った性能・品質で製造するために、工程を成立させることが重要です。キオクシアの職種紹介では、研究開発の技術を量産に適した形にし、工程や歩留まりを改善する仕事が説明されています。歩留まりとは、つくったもののうち良品となる割合です。[2]
装置メーカーでは、顧客の要求を満たす加工性能を装置で実現し、評価する仕事があります。東京エレクトロン九州の紹介では、新機能の評価や、機械・ソフト部門との連携、顧客先での評価などが示されています。[4]
求人を見るときは、実験、解析、装置開発、顧客対応のうち、何に時間を使う職場なのかを確認しましょう。
動きをつくる仕事
製造装置の開発には、部品や機構を設計する仕事と、それらを動かす制御をつくる仕事があります。
たとえば、熱処理を行う部分では、温度をそろえる構造や冷却の方法が関係します。東京エレクトロン九州の機械設計の紹介にも、熱流体の知見を生かして装置の熱処理部分を開発する例があります。[5]
ソフト開発では、装置を動かす順序や条件を設計し、テストや不具合の調査まで関わることがあります。同社のソフト職の紹介では、設計・実装だけでなく、出荷やトラブル調査などを含む業務が説明されています。[6]
機械、電気、ソフトのどこを担当する場合も、隣の専門と相談しながら製品として成立させる仕事だと考えると、イメージしやすくなります。
材料を開発する仕事
材料メーカーでは、薬液や研磨材などの性質を調整し、加工に必要な性能を引き出します。
たとえば、フジミインコーポレーテッドの職種紹介では、CMPで使う研磨スラリーの開発が説明されています。スラリーは微粒子などを含む液状の研磨材です。対象となる材料に合わせて薬液や微粒子の配合を検討し、研磨した結果を評価します。[7]
化学系の経験がある方は、自分が扱ってきた物質の名前に加え、分析方法、実験の進め方、性能と品質を両立させた工夫などにも目を向けてみましょう。
稼働を支える仕事
保全やフィールドサービスは、設備を安定して使える状態にする仕事です。フィールドサービスとは、主に顧客の現場で装置を立ち上げたり、保守したりする業務を指します。
SCREEN SPEサービスの中途採用情報では、装置の据え付け、配線・配管、動作の調整、改造などが紹介されています。[8]
故障した部品の交換に加え、原因を調べ、同じ不具合を防ぐことも考える必要があります。顧客への説明や、社内の開発部門との連携に関心がある方にも調べてほしい職種です。
工場側の設備保全と、装置メーカー側のサービスでは、担当する設備の範囲や勤務地、出張の条件などが異なります。募集要項で確認しましょう。
文系の選択肢もある
技術開発以外にも、営業、調達、生産管理、人事、経理、法務などの仕事があります。キオクシアの募集職種一覧にも、技術職とあわせて調達・生産管理や管理部門などの区分があります。[9]
たとえば調達であれば、価格だけでなく、必要な品質、納期、供給の継続性を確認する視点が大切です。営業では、製品の特徴を学び、顧客の要望を技術部門へ伝えることが必要になります。
文系・理系という区分に加えて、求人が求める実務経験を見てください。技術営業など、職種によって専門的な知識や経験が必要な場合もあります。
活かせる経験
未経験の意味を分ける
転職を考えるときは、「業界未経験」と「職種未経験」を分けて考えると整理しやすくなります。
たとえば、自動車部品メーカーで機械設計をしていた方が、半導体製造装置の機械設計を目指す場合、半導体業界は初めてでも、設計の実務経験はあります。
一方、営業から半導体の回路設計を目指す場合は、業界と職種の両方を変えることになります。必要な学習や、応募できる求人の条件も変わります。
東京エレクトロン九州の社員紹介には、流体機器の研究開発や複合機の制御ソフト開発を経験した後、装置開発に携わる例があります。ただし、これは個別の事例です。現在の採用条件や、すべての求人での応募可否を示すものではありません。[5・6]
経験と仕事をつなぐ
これまでの業務を、応募先で必要になる仕事に置き換えて整理してみましょう。下表は、経験の共通点を探すための例であり、採用の可能性を判定する表ではありません。
| これまでの経験 | 関連を探せる仕事の例 | 説明するとよい内容 |
|---|---|---|
| 機械設計 | 装置や機構の設計 | 精度、温度、振動、流れなどの課題と設計上の工夫 |
| 電気・制御 | 装置の電気設計や制御 | センサー、モーター、安全、異常時の動作を考えた経験 |
| 化学・材料開発 | 薬液、研磨材などの開発・評価 | 組成、分析、実験条件、再現性を検討した経験 |
| 生産技術・保全 | 工程改善、設備導入、装置保守 | 停止時間、不良、作業負担の改善と確認方法 |
| 品質管理・分析 | 品質保証、不良解析、材料評価 | 原因の絞り込み、測定の信頼性、再発防止 |
| IT・ソフト開発 | 装置制御、工場の情報システム、データ活用 | 担当した機能、テスト、運用、関係者との調整 |
| 製造・現場運営 | 製造、工程管理、改善活動 | 標準作業、安全、異常への対応、教育 |
| 法人営業・購買 | 営業、調達、供給の調整 | 顧客課題の整理、社内調整、納期や契約条件の管理 |

共通する経験があっても、半導体特有の品質要求や装置・材料の知識は学ぶ必要があります。「すでにできること」と「入社後に学ぶ必要があること」を分けておくと、面接でも説明しやすくなります。
改善の過程を伝える
職務経歴書では、担当した業務と、自分で考えて行ったことの両方を伝えましょう。
「設備保全を担当」「材料評価を担当」だけでは、どこまで任されていたのかが分かりにくいためです。
たとえば、次のような順序で整理できます。
- 課題: 何が問題になっていたか。
- 調査: どのようなデータを集め、原因を調べたか。
- 行動: 自分が何を提案・実施し、誰と協力したか。
- 確認: 改善できたことを、どのように確かめたか。
文章にすると、次のような形です。
【職務経歴書の表現例】
設備の停止要因を整理し、点検記録と運転データを照合しました。保全部門と協力して点検項目を見直し、変更後の停止状況を追跡しました。
これは説明用の例です。実際の経歴に合わせて、対象、担当範囲、結果を書き換えてください。
数値を示せる場合は、比較期間や集計方法も添えましょう。チームの成果と自分の役割を分け、公開できる範囲で説明すると、仕事の進め方が伝わります。
続けて学ぶ姿勢
専門知識に加えて、分からないことを調べ、周囲に相談し、記録を残す姿勢も仕事を進めるうえで役立ちます。
異常が起きたときに、すぐ条件を変えてしまうと、何が原因だったのか分からなくなることがあります。起きたことを整理し、確かめる順番を考える習慣は、転職後の学習にもつながります。
英語については、使う場面を具体的に確認しましょう。資料を読むことが中心なのか、メールを書くのか、顧客との会議や海外対応があるのかで、必要な準備が変わります。
年収と働き方
年収の内訳を見る
年収を比べるときは、総額とあわせて内訳を確認しましょう。
| 確認する項目 | 見ておきたい点 |
|---|---|
| 基本給 | 毎月の基本となる給与はいくらか |
| 賞与 | 算定方法、過去実績、初年度の扱いはどうか |
| 残業代 | 想定年収に含む残業時間と金額はいくらか |
| 固定残業代 | 採用されている場合、基本給との区分や対象時間はどうか |
| 交替・深夜手当 | どの勤務に対する手当で、年収例に含まれているか |
| その他の待遇 | 住宅補助、退職金、転居支援などの対象条件はどうか |
実際に、フジミインコーポレーテッドの製造職の募集情報には、時間外・深夜勤・交替勤務の手当や賞与を含む給与例が掲載されています。こうした記載を読むと、年収例には働き方に応じた前提があることが分かります。[10]
次の表は、内訳を比べるための架空の例です。実在する企業の給与や、半導体業界の相場を示すものではありません。
| 比較項目 | 求人Aの想定 | 求人Bの想定 |
|---|---|---|
| 基本給の月額 | 30万円 | 33万円 |
| 基本給の年額 | 360万円 | 396万円 |
| 賞与の想定 | 120万円 | 120万円 |
| 残業・勤務手当などの想定 | 60万円 | 24万円 |
| 合計年収の想定 | 540万円 | 540万円 |

同じ年収でも、基本給の割合や、残業・勤務手当への依存度が違います。上表の賞与・手当は説明のために置いた金額で、支給を保証するものではありません。
会社全体の平均年収も、そのまま自分の提示年収にはなりません。比較には、応募する職種と等級、自分に提示される条件を使いましょう。
職種で勤務は変わる
半導体企業での勤務を、すべて夜勤、あるいはすべて平日の日中勤務と考えることはできません。
たとえばフジミの募集情報でも、職種ごとに勤務時間の確認が必要とされ、製造職には交替勤務の例があります。会社共通の説明と、個別求人の記載をあわせて読むことが大切です。[10]
装置の開発や保守では、顧客先で仕事をする場合もあります。応募先には、次の点を聞いてみましょう。
- 日勤、交替勤務、夜勤のうち、どの勤務があるか。
- 残業は配属予定部署でどの程度あり、いつ増えるか。
- 出張の頻度、期間、行き先はどのようなものか。
- 休日・夜間の連絡や呼び出しに、どのような体制で対応するか。
業務の内容と生活の両方を想像できる程度まで、条件を具体的にすることがポイントです。
現場の環境を知る
製造や評価の仕事では、クリーンルームに入る場合があります。クリーンルームは、製品に影響する微粒子などを管理した作業空間です。入室時には、決められた服装や手順に従います。[1]
気になる方は、入室する頻度、一回の作業時間、立ち作業の割合、扱う設備について確認しましょう。工場や職場を見学できる場合は、作業の様子だけでなく、通勤や休憩の取り方も確認できると安心です。
勤務地も、初任地と将来の可能性を分けて見てください。転勤、他拠点への応援、顧客先での勤務など、求人票の一行だけでは分からないことがあります。
学べる環境を確認する
研修制度を調べるときは、制度名とあわせて、自分が受けられる内容を確認しましょう。
SCREEN SPEサービスは、キャリア採用では個々のスキルに応じて研修内容を決めると説明しています。[11]
同じ制度があっても、経験や配属によって教わる内容は変わります。「入社後に何を学び、誰に相談でき、いつ頃から何を任されるか」を確認すると、入社後の見通しが立ちやすくなります。
転職先の選び方
希望に優先順位をつける
企業を選ぶ前に、今回の転職で実現したいことを整理しましょう。
「年収を上げたい」「開発に携わりたい」「勤務地を変えたい」「夜勤のない仕事を探したい」など、希望は人によって違います。
おすすめは、希望を「必ず満たしたい条件」「できれば満たしたい条件」「話を聞いて判断する条件」に分けることです。応募先を比べる基準が明確になります。
| 比較する軸 | 自分に問いかけたいこと |
|---|---|
| 仕事内容 | 設計、実験、現場対応、調整のうち、何を中心にしたいか |
| 専門性 | 今の強みを深めたいか、新しい分野を学びたいか |
| 勤務地 | 転居できるか、通勤にどの程度時間をかけられるか |
| 勤務条件 | 夜勤、出張、休日対応をどこまで受け入れられるか |
| 待遇 | 必要な基本給、年収、福利厚生はどのようなものか |
| 育成 | どの程度の指導や研修が必要か |

求人票を読み比べる
求人を読むときは、仕事内容、必須条件、歓迎条件を分けて整理してください。
まず必須条件を自分の経歴と照合し、歓迎条件については、持っている経験と不足する経験を確認します。表現が曖昧な場合は、採用窓口などに確認しましょう。
同じ「開発」という言葉でも、研究に近い試作なのか、既存製品の改良なのか、顧客向けの条件調整なのかで仕事内容が変わります。求人票の作業内容や、入社後に期待される役割まで読み込むことが大切です。
比較する際は、雇用主、雇用形態、実際の勤務先も確認します。メーカーの直接雇用なのか、別の会社に所属してその現場で働く求人なのかによって、確認すべき条件が変わるためです。
面接で具体化する
面接は、経験を伝えるとともに、入社後の仕事を理解する機会でもあります。
次のように質問すると、求人票だけでは分からない部分を具体化できます。
| 確認したいこと | 質問の例 |
|---|---|
| 入社直後の仕事 | 最初の半年に担当する業務と、期待される成果を教えてください |
| 仕事の配分 | 実験・解析・顧客対応は、おおよそどのような割合ですか |
| 学ぶ内容 | 今の経験から、特に補う必要がある知識は何ですか |
| 指導の体制 | 研修後も相談できる担当者や、レビューの機会はありますか |
| 現場での勤務 | クリーンルーム作業や出張は、どの程度ありますか |
| 忙しさの変化 | 配属予定部署では、どのような時期に業務が集中しますか |
| 配置の可能性 | 将来想定される勤務地や担当業務の変更を教えてください |
全員に同じ質問をする必要はありません。自分の判断に必要な項目を選び、説明された内容を応募先ごとに整理しましょう。
基礎を絞って学ぶ
応募前の学習は、業界全体を完璧に理解しようとするより、希望する仕事と関係の深い内容から進めると取り組みやすくなります。
製造装置の仕事に関心があるなら、まず半導体の製造工程を見て、その装置がどの工程で使われるかを確認しましょう。
そのうえで、塗布・現像や露光ならリソグラフィ、表面の汚れを取り除く装置なら洗浄、平らに磨く工程ならCMPを読むと、仕事とのつながりを理解しやすくなります。
技術の名前を覚えるだけでなく、「何のための工程か」「何がうまくいかないと困るか」「自分の経験はどこに関係するか」を説明できることを目標にしてみてください。
応募の方法を選ぶ
求人を探す方法には、企業の公式採用サイト、求人サービス、転職エージェント、ハローワークなどがあります。
公式採用サイトでは、企業が示している仕事内容や応募方法を確認できます。転職支援サービスを使う場合は、希望の整理や求人との照合について、どのような支援を受けられるかを確認するとよいでしょう。
どの方法を使う場合も、応募先を決める基準は、自分が整理した希望と経験です。入社を判断する際は、業務、勤務地、賃金、勤務時間などの条件を、提示された書面と照合してください。厚生労働省も、求人票・募集要項と、採用時の労働条件通知書などで確認するよう案内しています。[12]
まとめ
半導体企業への転職を考えるときは、チップをつくる企業に加え、製造装置や材料を扱う企業まで視野を広げてみましょう。
そのうえで、会社名と職種名だけで判断せず、実際の担当業務を確認することが大切です。機械設計、材料開発、設備保全、品質管理、ソフト開発、営業など、今までの仕事との共通点を探してください。
年収は内訳で、働き方は配属予定の職場の条件で比べましょう。学べる内容や相談できる体制まで確認すると、入社後の姿を想像しやすくなります。
最初の一歩として、気になる求人を三つほど選び、「担当する仕事」「生かせる経験」「学ぶ必要があること」「希望する勤務条件」を並べてみてください。自分に合う転職先を考えるための、具体的な材料が見えてきます。
参考資料
参照日:2026年11月2日(日本時間)。採用情報は確認時点の内容です。募集状況、応募条件、給与、勤務制度の最新情報は、各企業の個別求人で確認してください。社員紹介は仕事内容を理解するための事例として参照しています。
- [1]厚生労働省 job tag:半導体技術者 — 業界の構造、技術職の概要、専門分野、作業環境。
- [2]キオクシア キャリア採用:プロセス技術・デバイス技術 — 工程の開発、量産技術、歩留まり改善。
- [3]キオクシア キャリア採用:生産技術 — 製品化、量産、生産体制の改善、データ活用。
- [4]東京エレクトロン九州 キャリア採用:プロセスエンジニア — 装置のプロセス性能の評価、部門連携、顧客先での業務の例。
- [5]東京エレクトロン九州 キャリア採用:メカエンジニア — 熱流体の経験を装置の機械設計に生かす例。
- [6]東京エレクトロン九州 キャリア採用:ソフトエンジニア — 制御ソフトの経験、設計・テスト・トラブル調査などの例。
- [7]フジミインコーポレーテッド 採用サイト:研究開発職・CMP事業部 — 半導体用研磨スラリーの開発。
- [8]SCREEN SPEサービス:中途採用 募集要項 — 装置の立ち上げ、保守、改造などの仕事内容。
- [9]キオクシア:募集職種一覧 — 技術系・管理系などの職種区分。
- [10]フジミインコーポレーテッド:キャリア採用 募集情報 — 職種別の勤務条件、製造職の給与例に含まれる手当など。
- [11]SCREEN SPEサービス:制度・福利厚生・取り組み — キャリア採用者のスキルに応じた研修。
- [12]厚生労働省:労働条件の明示 — 求人票・募集要項および採用時の書面による条件の確認。


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