「半導体」と一言でいっても、実は用途によってさまざまな種類があります。
例えば、パソコンやスマートフォンには「CPU」「GPU」「DRAM」「NAND」などが搭載されていますが、それぞれ役割は大きく異なります。
この記事では、代表的な半導体の種類と役割を初心者向けにわかりやすく解説します。

半導体にはどんな種類がある?
半導体は大きく次の4種類に分けられます。
| 種類 | 役割 | 例 |
|---|---|---|
| CPU | コンピューター全体を制御する | Intel・AMD・Apple |
| GPU | 大量のデータを高速に計算する | NVIDIA・AMD |
| DRAM | 作業中のデータを一時保存する | Samsung・SK hynix・Micron |
| NAND | 写真や動画などを長期間保存する | Kioxia・Samsung・Western Digital |
パソコンやスマートフォンでは、この4種類がそれぞれの役割を分担しながら動作しています。
半導体は人間で例えると理解しやすい
半導体を人間に例えると、それぞれ次のような役割になります。
| 種類 | 人間に例えると | 役割 |
|---|---|---|
| CPU | 脳 | 計算・判断をする |
| GPU | たくさんの脳 | 大量の計算を同時に行う |
| DRAM | 机 | 作業中のデータを一時的に置く |
| NAND | 本棚 | データを長期間保存する |
この4つが協力することで、スマートフォンやパソコンは動いています。
CPUとは?
CPU(Central Processing Unit)は、コンピューター全体を制御する中心的な半導体です。
プログラムを読み込み、
- 計算する
- 命令を実行する
- 各部品を制御する
といった役割があります。
人間でいうと「脳」にあたります。
例えば、
スマートフォンでアプリを起動すると、
CPUが
「このアプリを開こう」
と判断し、画面表示や計算を行います。
CPUの代表メーカー
- Intel
- AMD
- Apple
- Qualcomm
GPUとは?
GPU(Graphics Processing Unit)は、
大量の計算を同時に処理する半導体です。
もともとはゲーム画面を描くために作られましたが、
現在では
- AI
- 自動運転
- 画像認識
- 機械学習
などにも使われています。
CPUが1人の先生なら、
GPUは何千人もの先生が同時に計算しているイメージです。
GPUの代表メーカー
- NVIDIA
- AMD
- Intel
CPUとGPUの違い
この2つは「計算する」という点では同じですが、得意分野が大きく異なります。
CPUは少人数で何でもこなす
CPUは高性能なコアを少数搭載しています。
例えば8コアや16コア程度で構成され、それぞれが非常に複雑な処理を高速に実行できます。
例えば
- Windowsを動かす
- アプリを起動する
- ブラウザを操作する
など、複雑な判断が必要な処理が得意です。
GPUは何千人で同じ仕事をする
GPUには数千個以上の小さな演算ユニットがあります。
例えばNVIDIAのGPUでは、数千〜1万個近いCUDAコアを搭載する製品もあります。
そのため、
例えば100万枚の画像を解析するとき
CPUなら
1枚ずつ順番に解析
GPUなら
何千枚も同時に解析
できます。
この「並列処理」の能力がGPU最大の特徴です。
AIでGPUが使われる理由
ChatGPTのような生成AIでは、
何十億もの計算を同時に行っています。
CPUだけでは時間がかかりすぎますが、
GPUなら数千個の演算ユニットが同時に計算するため、
学習や推論を高速に実行できます。
そのため、
AIブームによってNVIDIAが世界的に注目されるようになりました。
CPUとGPUの比較
| 項目 | CPU | GPU |
|---|---|---|
| 役割 | 全体を制御する | 大量の計算を同時に行う |
| コア数 | 数個〜数十個 | 数千個以上 |
| 得意な処理 | 複雑な判断・制御 | 画像処理・AI・並列計算 |
| 用途 | OS・アプリ・ゲーム全般 | AI・ゲーム・映像編集・画像処理 |
つまり、
CPUは「司令塔」、
GPUは「大量の作業員」
という違いがあります。
DRAMとは?
DRAM(Dynamic Random Access Memory)は、
データを一時的に保存するメモリです。
例えば、
パソコンでWordを開いて文章を書いていると、
その内容は一旦DRAMへ保存されます。
そのため、
DRAMは「作業机」のような存在です。
作業が終わると机の上を片付けるように、
電源を切るとデータは消えます。
DRAMの特徴
- 高速
- 容量は比較的小さい
- 電源を切ると消える
- 定期的なリフレッシュが必要
DRAMの代表メーカー
- Samsung
- SK hynix
- Micron
NANDとは?
NANDフラッシュメモリは、
写真や動画などを長期間保存するメモリです。
スマートフォンの写真や、
パソコンのSSDに保存されているデータは、
ほとんどがNANDに保存されています。
本棚に本をしまうように、
電源を切ってもデータは消えません。
NANDの特徴
- 大容量
- 電源を切っても消えない
- DRAMより遅い
- SSDやUSBメモリに使われる
NANDの代表メーカー
- Samsung
- Kioxia
- Western Digital
- Micron
- SK hynix
DRAMとNANDの違い
| 比較項目 | DRAM | NAND |
|---|---|---|
| 用途 | 一時保存 | 長期保存 |
| 速度 | 非常に速い | DRAMより遅い |
| 容量 | 小さい | 大きい |
| 電源OFF | 消える | 消えない |
| 使用例 | メインメモリ | SSD・USB・スマホ保存 |
つまり、
DRAMは作業机、
NANDは本棚です。
CPUとGPUの違い
| 比較項目 | CPU | GPU |
|---|---|---|
| 役割 | 全体を制御する | 大量計算を行う |
| 得意 | 複雑な計算 | 同じ計算を大量処理 |
| 用途 | OS・アプリ | AI・ゲーム・画像処理 |
CPUだけではAIの大量計算は苦手です。
そのため、
AIの学習ではGPUが使われています。
半導体メーカーとの関係
それぞれの半導体は、世界中のメーカーによって製造されています。
| 種類 | 代表メーカー |
|---|---|
| CPU | Intel、AMD、Apple、Qualcomm |
| GPU | NVIDIA、AMD、Intel |
| DRAM | Samsung、SK hynix、Micron |
| NAND | Kioxia、Samsung、Western Digital、Micron |
半導体の種類を理解すると業界全体が見えてくる
CPU・GPU・DRAM・NANDは、それぞれ異なる役割を持っています。
これらを理解すると、
- なぜNVIDIAがAIで注目されているのか
- なぜSamsungやSK hynixがメモリメーカーとして有名なのか
- なぜIntelやAMDがCPUメーカーとして知られているのか
といったニュースや業界動向も理解しやすくなります。
まとめ
DRAM・NAND・CPU・GPUは、それぞれ役割が異なります。
- CPU:コンピューターの頭脳として計算や制御を担当
- GPU:AIや画像処理など大量の計算を高速に実行
- DRAM:作業中のデータを一時的に保存するメモリ
- NAND:写真や動画などを長期間保存するメモリ
これらが連携することで、スマートフォンやパソコン、自動車などの電子機器が快適に動作しています。
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